本当に価値あるサーフボードを日本の皆様に届けたい・・・
:私が何故XTR素材の虜になったか?

サーフィンを愛する皆さん、こんにちは。XTR For Japan代表のYUKIです。
このサイトでは、カリフォルニアからお客様にお届けするXTRサーフボードを取り扱っていますが、
”何故そこまでXTRサーフボード薦めるのか?”
と好奇心を持っている方もいることでしょう。
40年も前からあるPU(ポリエステル)素材を筆頭に、EPS・モールドボード・カーボンボードなどなど、現在様々なタイプのボードがあります。その多彩なチョイスの中で”どうしてXTR”なのでしょう。
私は、このXTRサーフボードプロジェクトに加わる前は、サーフィンでスポンサーされていたわけでも無く、プロサーファーでもありませんでした。皆さんと同じ、サーフィンとサーフボードを愛する一般サーファーです。
でも、サーフィンが好きな一般のサーファーでしたら分かってくれると思う気持ちなのですが、
”一般サーファーだってプロと同じく、いつもサーフィンの技術を向上させたい・上手くなりたい・良い波に乗りたい、そしてサーフィンを全身で楽しみたい” と思ってサーフィンしているのです。
私もそのうちの一人でした。
だからサーフボードはブランドももちろんのことですが、その性能を大きく左右する素材ももちろん気になっていました。
今までは分からなかったけど、様々な素材をカリフォルニアで試しているうちに、
”素材によってサーフィン・サーフボードの可能性が広がる”
ということを、強く思うようになったのです。一般サーファーの技術を補う素材。まるで、ゴルフクラブの素材の進化と共になった、ゴルフレベルの向上のような現象が、サーフボードでもこれからジワジワと始まる。そんな、実感をカリフォルニアでサーフィンとサーフボードに明け暮れる毎日から、抱き始めたのです。
それでは、私がXTRの虜になったリアルストーリー(実話)、始まります。
自分のすべてを変えてくれたカリフォルニア生活7年
私が20代の時、とある理由があって、カリフォルニアの大学で学ぶことになり、幸運にも近くに世界的に有名なポイントブレイクがある場所に住むことが出来た。そこでは、休日になると勉学のことも忘れて、朝から晩までサーフィンに熱中した。
本当は、自分の仕事のキャリアアップのために大学院まで行き、修士課程を修了。でも、あのカリフォルニアの波・気候・文化・そしてサーフィンに取り付かれてしまい、当初の目的もすっかり忘れてしまいサーフィンに没頭してしまい、学問やキャリアのことなんか、どうでもよくなってしまった。
日本では、18歳の時からサーフィンを始めたので、当時は遅くとも早くとも言えない。いわば普通のサーファーで、実家の千葉の海に週末や時間のある平日に通っていた。
その後に先ほども述べたように、カリフォルニアに縁あって移住したのだけど、カリフォルニアは日本のサーフカルチャーとは全然違う光を放っていた。カリフォルニアには、筆者の心を捉えて離さない魅力があったのだ。
私が住んでいた場所の近くは、冬になると10ftの波が押し寄せる。その場所では、PU(ポリエステル)ボードで、性能を高めるために軽量にしてある4OZ×一層巻きのボードなどは、ちょっとしたきっかけですぐに折れてしまう。ある冬には5本も板を折ってしまった記憶がある。
すべて自分の貯金で学んでいた学生だから、湯水のように出費する無駄遣いは出来ない。日本語教師のアルバイトもしていたが、十分な資金を稼ぐまでとは・・・そんな中、サーフボードの強度は大きな問題だった。
”パフォーマンスは満足行くが、プロが好んで使うPU(ポリ)の4OZの一層巻きは、耐久性の面で一般人には使えない。でも4OZ×2枚デッキ&4OZ×1枚ボトムのPUボードは重く・反応悪い。そんなノーマル仕上げのサーフボードを、プロは試合で誰も使っていない。”
サーフボードを多く触っているとわかるのだが、プロが使うボードは
”あのボードだったらパフォーマンスが高くて納得”
と言うものが多い。そのプロ仕上げボードと全く同じデザインを、一般販売用にPUで仕上げたボードなどはプロが実際使っているボードとは全く違う乗り味・感触があるのだ。
そう考えると、サーフボードの性能は、シェイプだけではない。素材・そしてラミネーションで全く性能が変わるボードが出来る。
”プロ用仕上げボードは調子良いけど、スポンサーされていない自分にはボードを何本も買う余裕は全く無い”
”でもプロ用仕上げサーフボードのようなハイパフォーマンスに加え、強度のあるサーフボードが欲しい””
そんな矛盾した気持ちを強く心の底から抱くようになった。
強度があっても性能が良くないボードは乗りたくない。性能が良くても、すぐに壊れるボードだったら破産してしまう。そんなわがままな気持ち。でも一般サーファーだったら誰だって、同じように思うはずだ。
”今までのボードの概念を覆すボードが必要だ。軽く、丈夫、そしてパフォーマンス性能が高い素材・・・”
それこそ、これからのサーファーが必要な未来系サーフボード・素材だと、心の何処かで考えていた。

新しいモールドボードを使い始めてみる(2002年)
質の高い波にも乗りたいけど、ボードは壊したくない・・・波は最高だけど、ボードを壊してしまう可能性があるので思いっきりチャージできない。そんな一般サーファーが誰でも直面するようなジレンマの中、カリフォルニアのサーフィング市場で、ポリエステル樹脂より性能が高く、そして強度もあるエポキシ樹脂でサーフボードを巻いた製品が登場し始めた。
最初は、ひょんなことから海で見たテカテカ光ったボード。そんな印象だったモールドボードを使い始めてみた。モールボードは確かに丈夫。ほとんど壊れないし、波のサイズに合わせてセミガンタイプなどもあるので、最初のうちは重宝した。そのモールドボードは、丈夫さと言う点ではとても当初気に入っていて、すぐに5本もコレクションを揃えていた。
ただ、ボードに乗り込んでいるうちに次がなる障害が待ち受けていた。それは、自分が理想とするボードフィーリングが得られていないこと。すなわち、モールドボードの乗り味と、波への対応幅の狭さだった。
物理的に硬いボードは、ボードがフレックスして元に戻ろうとする力が強く、またボードをしならせるのには多くの力が必要。
この特性が、オフショアでクリーンな小波のときはとても重宝するのだが、実は小波でもオンショアが強かったり、波が大きくなって水面にこぶができるような状況だと、ボードがパンパンと跳ねてしまう。
サーフィン技術を、スキルだけでなくサーフボードからも助けてもらわないとならない、一般サーファーだとそんな状況では使い物にならない。
でもオフショアでクリーンな状況って、サーフィンを長くしている人なら分かるが、そんなに無いのも当然なのだ。ましてや、低気圧が近づかないと、波が出にくい日本だったらなおさら。低気圧が近いほど、風が強くなるのだから。
あくまでも一般サーファーの印象だったのだが、たぶんこの感触は他のサーファーも抱いている共通事項。ショートーボーダーだったら、なおさらモールドボードに対する印象は筆者に近いものとなるだろう。
結局そのボードに満足はいかず、手元に5本あったボードはすべて売ってしまうことになった。別にモールドボードは製品としては悪くないのだ。だけど、自分にはベストの選択では無かった。
だけど、初めて使ったエポキシ樹脂で巻いた・グラッシングしたサーフボードの性能のポテンシャル(可能性)にはとても感動をしたのを覚えている。丈夫で、値段もちょっとPU(ポリ)より高いけど、PU(ポリ)より長持ちするし・・・
だから、もう一般サーファーとしては、脆弱なPU(ポリ)ボードには戻れないなとは考えていたのだ。
EPSエポキシカスタムボードとの出会い(2003年)
モールドじゃない、もっと対応幅の広いカスタムのエポキシボードないかな〜なんて考えていたその時、ちょうど丈夫で軽くて、そして性能も良い(という触れ込み)のEPSのカスタムボードがカリフォルニアでは出されてきた。そのサーフボードの噂が俺の耳に入ってきて、そしてオーダーをしてしまうと思ったのは、ちょうど今から6年も前(2009年現在)のこと。
それはすごい!ためさなきゃ。
早速近くのEPSを作ってくれるシェイパーの所に行って、”善は急げ”とEPSのカスタムサーフボードを2本作ってもらった。完成したボードを手に持ってみると、確かに軽くて、しかも丈夫そう。見た目もそれほどPU(ポリ)サーフボードと変化は無い。ストリンガーもきちんと付いていた。プロが使う4OZ×一層オールの軽量PU(ポリ)サーフボードと同じような軽さ。
これは期待できるのでは?
そして、次の日にボードをテストしてみると、ボードの反応も良いし、軽いし、動かし易く、しかも丈夫。PU(ボード)みたいに、こつんとぶつけてもちょっとだったらヒビも入らないし、とても良い感触だった。EPSボードは、結構気に入っていた。
そう、あの事件が起こるまでは・・・
これから解説する事件は、私が使っていたEPSボードの欠点がむき出しになった出来事。実はPUボードよりもEPSボードは扱い次第では、そのボードの寿命が短くなるという良い教訓だった。今は僕は、特別な理由(XTRサーフボードへのデーター移管等やむない事由)が無ければ絶対にEPSボードは買わない。EPSだったらPUのほうが良いとも思っている。そのくらい衝撃的なボードの特性の事実だった。
その事件とは?
ある日、カリフォルニアのあるポイントブレイクでサーフィンをしていた時のことだった。その日は波が良かったのだけど、波が良いからか海が混雑していて、トラブルも起こりそうな予感もあった。
そんな中、私がテイクオフしようとした際に、横のサーファーも同時にテイクオフしようとして、ひょんなことからお互いぶつかってしまった。最初はお互いにボード・体とも無傷と思った。実際に、海の中でボードも確認したのだが、その状況で気がつく傷は無かった。
だけど、その時気が付かなかったけど、俺のサーフボードには水が侵入してしまうヒビがどこかに入っていたらしい(後でテール側のフィンボックス上部ということが判明)。そんなことも知らず、傷が付いてから1時間もサーフィンを続けてしまい、海から上がってびっくり。ボードが不必要に重い。傷から水がドバドバッと入っていそうな感じだった。
こりゃーまずい・・・
と思って、すぐに修理をしようとして、傷口をボトムに発見。そして、その箇所を直すために傷口を削って乾燥をさせようと1週間放置した。1週間後には、その傷口の表面が乾いたようなので、エポキシ樹脂を使ってリペアーを完成させた。
早速直したボードでサーフィンを再開をした。その時は
”なんかちょっと乗り味が違うな?”
”スピードが出にくいような?”
と思った程度。最初の印象は、それだけだった。だから、気にせずにサーフィンをそのEPSサーフボードで続けた。だけど、1ヶ月もすると修理をした付近に加えて、全く関係の無い場所から
”ボードが異常に黄色くなってきた。”
”乗り味がドンドンと悪くなっている・・・俺のボードどうしちまったのだ?”
と感じるようになってきた。そんな中、ある時またクラッシュが発生。今度は海からすぐに上がり、水の浸入が出来るだけ無いように、気をつけてた。
リペアーをする際に、傷口を開いたのだが、水でかなり湿っている。
”おかしい・・・今回はすぐに上がったのに?”
乾燥を1週間させた。でも、なぜか今回はとても乾きが悪い。リペアーした場所は乾かしたつもりだし、傷だけだったらそんなに水が入るはずが無いのに、水が大量にボードの中に入っているようだ。
乾かす時間も2週間・3週間としているのに、全然乾きが悪い。おかしいと思ったので、
”もしかしたら、他の場所にも水が”
と思って、傷口から離れた所で黄ばみがでている場所を、恐る恐る開いてみた。そしたらなんと
フォームが湿っている。なぜ?全然場所が違うのに。どうしたんだ!
ショックだった。その場所を乾かしても、乾かしても、湿り気が完全に抜けていないような気がする。ボードを修理しても、なぜか取り回しが以前より重い。
水が入ったまま抜けていない。
ボードが大量に水を吸って重くなっている。
そんな、印象すら受けた。結局軽量で、丈夫だと思っていたEPSサーフボードは、乗り味は全然新品の時と変わってしまった。水を吸って重量増加。もうボードが死んだも同然になってしまい、ボードにどこか穴が開いていないか?といつも神経質にチェックする羽目になった。PUよりも丈夫なサーフボードだけど、水にはとても弱い。EPSはそんな印象が顕著だった。
そんな疑念をEPSに抱きながら、あるUSのサーフィン雑誌をペラペラと読んでいると、ある材料科学者がEPSの欠点をこう述べていた。
”EPSの水の吸い具合は尋常じゃない。テールに穴を開け、そこに水色の付いた水を通すビニールチューブをつけて、ノーズに穴を開けてバキューム吸引機で空気を吸い出すと、あっという間にボードのフォームの中を水色の水分が通っていくのが分かる。”
ここで初めて、俺は理解したのだ。
EPSは軽く、丈夫だけど、水にとても弱い。もしかしたら、PUよりも水には弱いかも・・・
あの水を吸ってしまい、ダメになったEPSは後々の勉学のために、電動糸ノコギリで輪切りにしてみた。輪切りにするとびっくり、かなりの場所に水が吸い込まれていた。水があらゆるところに浸入。それじゃあサーフボードの乗り味が良い分けない。だって、乾いていてこそ、性能が発揮できるのがサーフボード。そのサーフボードを形どるフォームが水浸しなんだもの。フレックスもへったくれもあったもんじゃない。
そんなマイマスの感情を抱きながらも、しぶしぶもう一つのEPSを作ってあったので、仕方無くある状況用に(もう一つのEPSはセミガンとオールラウンドの間のモデル・サイズ)乗ることにした。前のボードと同じようにこのEPSボードにちょっとした傷でもついていないか、ビクビクしながらボードを使っていた。
ある日、波が上がりサイズは14 Second、11ft。風も緩やかな北東系(NEウインド)で、北からのうねりだったので、俺と友人のDは北のリーフボトムのポイントブレイクに車を走らせた。ポイントにつくと、波はダブルオーバーヘッド以上ある。
早速EPSで作ったセミガンとオールラウンドの間の6’1”×18 1/4×2 1/4 ラウンドピンのボードを取り出して、パドルアウト。波は良く何度か良いセットに乗っていたが、波にはパワーがとてもある。ある波でインサイドまで乗り、ピークにパドルバックする時に、その悲劇は起こった。
ピークに戻る際に、ビックなセットが入り、ダックダイブ(日本ではドルフィンと呼ぶ)をしたのだが、
”あの波は絶対抜けられない”
という最悪のタイミングでパドルアウトしていた。
やっぱり、その波のインパクトにまともに入ってしまって、波の力のすべてもあろうかという感覚のパワーが俺の体に叩きつけられる。ボコボコと海中で苦しみながらも、海上に顔を出して息を吸う。
そしたら、嫌な予感。なんだかフニャフニャとする感触。そう、板を折ったことがある人なら分かるあの感覚だ。
”EPSサーフボードが真っ二つに折れてしまった”
EPSでどこかの誰かはほとんど折れないと言っていたのに・・・ただの宣伝文句だったのか。いや、”ほとんど折れない”というから別に嘘でもないし、誇張表現でも無い。やっぱりどんなサーフボードでも壊れないものは無いんだ。
がっくりしながら、家路に着く。そんなこんなで、EPSに失望した私は、またあのモールドボードへ嫌々ながらも逆戻り。もろいながらも性能は満足出来たオール1層巻きのPU(ポリ)ボードもビクビクしながらたまに乗っていた。ただ、モールドボードの乗り味は相変わらず気に入らなかった。
新しい水を吸わないテクノロジーを持つサーフボード”XTR”との出会い
そんな感じでモールドと大切なPUボードでサーフィンを続けていると、新しいテクノロジーのXTR素材と言うのがあるらしいというニュースを聞いた。

何でもXTRサーフボードは水を吸わないらしい。私は
水を吸わないなんて本当かよ?
と最初はとても懐疑的だった。でも新しいものは何でも試してみたいので、せっかくだからXTRサーフボードも試してみようと、いろいろ地元のシェイパーにも聞いてみた。なんだかEPSとは違ったフォームを使っていて、そして特許関係の申請がかかっているハイテクサーフボードらしい。地元のシェイパーではそのボードは作っていなかった。
だから、XTRサーフボードの創始者であるJavierのファクトリーを訪ねてみた。当時はXTRサーフボードは、カリフォルニアでもそれほど知られていなかったと記憶している。
ただ、あのアルメリックデザインである、チャンネルアイランズサーフボードや、LOSTサーフボード、そしてTimmy Pattersonも削っているボードフォームなので、性能には期待があった。
ファクトリーに行くと、あの有名なアルメリックやLOSTサーフボードのレールに”XTR”とロゴが入ったボードがたくさんあった。
”ふーん、世界のトップシェイパーも、このJavierのファクトリーに直接依頼しているんだ”
と期待感も膨らんだのを覚えている。
まずいきなりXTRのエポキシプロのJavierがお出迎え。
”Hello, are you Yuki? How are you”
と真っ黒に日焼けしている、コアーサーファーのようなJavierが挨拶してきた。
”Fine thanks"
と型にはまった挨拶を終えると、早速サーフボードについてオーダーしたいのですけど・・・とJavierに伝えた。
Pulse XTRサーフボードとの出会い
私は、最初Jaiverがシェイパーと全く知らなかったので、近くにある有名シェイパーのサーフボードをオーダーしようとしていた。だけど、なんだかマイナーなブランドみたいなPulseというレーベルもボードラックに入っていたので、
”このブランドって何ですか?”
とJaivierに聞いた。Javierは苦笑い(たぶん俺のサーフボード知らないのか?と思ったのかも)をしながら、
”ああ、俺はXTRサーフボードもシェイプするんだよ”
と答えてくれた。
そうすると、隣で話を聞いていたAndyが付け加えるように、
”Javierはグットシェイパーだよ”
と言ってくれた。
”あっそうなんですが、知らなくてすみません”
なんて日本人的な答えを俺は返し、ボードについていろいろ聞いてみた。最初ははっきり言って、Javierの話を聞く前はオーダーなどする気は全然無かった(すみませんJavier!)のだけど・・・
だけどよくよくJaiverの話を聞いてみると、かなり有名なプロやアマのサーファーにもシェイプをしているし、XTRの開発者だしなんだか信頼が置けそうだ。だから何事もチャレンジしろというアメリカで教えられた教訓を胸に、Pulse XTR Shaped by Javierをオーダーすることにした。
”Javierシェイプでお願いします”
とJavierに伝えた。
”オーケー”
とにこやかに彼が笑う。
この時こそ、今XTRサーフボードジャパンがメインで押していて、しかも当時は日本で、誰一人すら注目していなかった隠れたグットブランド・・・Pulse XTRサーフボードとの出会い。
このJavierとPulse XTRサーフボードとの出会いが、私のサーフィン&サーフボード人生を大きく変えたのは間違い無い。この瞬間こそ、私の人生を大きく左右する出来事だったのだ。
早速Javierに
”俺、初めてXTRサーフボードJavierシェイプに乗るんだけど、どんなボードが良いの?お奨めボードってある?”
と聞いたら、
”じゃあ、今1番評判が良いFrequent Flyer(FF-J)にしてみろよ。このボードは80%以上のユーザーがマジックボードと言ってくれているよ”
俺が最初は

”8割もマジックボードなんて本当かな〜。なんだか宣伝文句みたいだ。”
ということと、
”8割もマジックボードなんて、とても性能が良さそうだ”
という矛盾することを同時に思ったっけ。
でも初めての素材・サーフボード・シェイパーなので、彼の言うことを信じてみてそしてトライすることにした。まずは試してみなければ始まらない。
そんなわけで、自分の当時使っていたサーフボードのサイズを教え、すべてJavierお任せのサイズでボードをシェイプしてもらった。サイズは5’7”×18 3/4×2 1/16・スワローテール・XTR5.C。このボードこそ5年たった今でも使っているマジックボードとなる。
今のFF-Jよりも少しボリュームがあるタイプだったけど、基本の路線は同じシェイプだ。
オーダーの料金をその場で支払い、そして家路へと。いつでも新しいボードをオーダーした後は期待感で興奮する。どんなボードになるのだろう・・・ボードの完成予定の3ヶ月後まで今から楽しみだ。
XTRサーフボードの納期はPU(ポリエステル)より長い。通常はアメリカではPUボードは1ヶ月半〜2ヶ月半が平均といったところ。でもXTRサーフボードは特にPUより仕上げ工程がが複雑かつ、時間のかかる素材なので、倍くらいの時間がかかるらしい。
早く欲しいけど、でも良い質のボードのほうが良いし、それはしょうがないか・・・と考えて、納期の長さも受け入れることにした。ボードの値段がアップして、納期が長い理由はこんな感じらしい。
- フォーム、クロス、そして樹脂などの材料が、PU(ポリ)より値段が高い。
- エポキシ樹脂はPUよりも、乾きが遅い。だが、強度は飛躍的に上がる。
- エポキシ樹脂は、PUよりもサンディングが難しく、そして時間がかかる。
- ボードをサンドした後のフィニッシュの工程で、XTRサーフボードは、表面にエアバブルの出やすいエポキシサーフボードの表面をさらに加工する。
そして、3ヶ月(と10日)待って、Javierのファクトリーから連絡を受ける。俺の新しいサーフボードが完成したようだ。Javierのサーフボードファクトリーより連絡が来た。
まずはドキドキのサーフボードを実際に手で触るあの瞬間。サーフボードを持ってみると、
”軽い!!"
と思った。こんなに軽いなんて・・・初めての体験と嬉しい驚き。サーフボードの質感は、触ってみるとPUとは少し違う。PUよりなんというか、ボードに粘りがある触り心地。ちょっと叩いてみると、カンカンと音が違う。ただ、見た目はPUとはほとんど差が無い。
テール側を見ると、なんだか温度計みたいのがくっついていて、これが温度を管理する一つの指標になるという。ボードを良く見ると、
なんと穴が・・・サーフボードに穴って開いていて大丈夫なんだろうか?
そんな思いをJavierにぶつけると
”その穴、つまりサーモベントこそ、XTRサーフボードの鍵なんだ”
と言う。
なんだ?どうして穴を開ける必要あるんだ?穴がどんな効用をボードに与えるのだろう?疑問が続く。あのEPSの穴水ドバドバ侵入事件が頭をよぎる・・・不安になった私は
”ねえ、サーフボードに穴が開いていて大丈夫”
ともう一度彼に聞いた。するとJavierは
”その小さな穴こそXTRサーフボードがXTRサーフボードたる所以だ。その小さな穴から、内部のフォームには水は入らない、というよりフォームが水を吸わない構造だから。”
懐疑的な私を理論で説得するようにJavierが話し始める。その穴はいわばフォームが呼吸する役目を果たし、剥離やフォームの劣化を限りなく防いでくれる優れものだそうだ。
説明を聞くと、なーんだ、穴があっても大丈夫!(でもまだわらなないぞ)となって、作り笑顔でJavierに挨拶。
ただ、心はハッピーでニコニコ顔で家路へとついた。さあ、お楽しみ。明日はどんな波が待っていて、どんな乗り味なんだろう?
興奮しながら、お気に入りの場所にデッキパットを貼り、そして明日のサーフィンまで10時間しかない。デッキパットは24時間貼った後に置かないといけないとあるけど、大丈夫だろうか?なんて余計な心配をしてみる。こんなことも、ニューボードの楽しみの一つでさえあると思う。
ぐっすりとは言えない5時間睡眠で、朝に目が覚める。さあ、ニューボードを試す日だ。しかも新素材。当たり前だけど、期待で興奮する。
さっそく近くのリーフブレイクに行き、波をチェックする。波は腰〜胸サイズ。北カリフォルニアの屈指のポイントブレイクで、緩いオフショアのクリーンな波。人はちょっと多いかな。波取りで苦労しそうだ。
パドルアウトすると、人がいるいる。ポイントブレイクなのに、10人以上ピークにいるので、ちょっとしたラッシュアワー。しかも、南うねりの場合は、そのポイントぶりがさらに強調されて、波取りに苦労するかも?と考えて波を待った。
そうこうしていたら、ピークに波が1本入る。皆がいっせいにパドルするので、私は次の波に狙いを定める。そうしたら、少しだけ小さめで、ミドル側に2本目の波が運良く自分のところに入ってきた。
でも、少しだけアウトに待ち過ぎな感じで、もしかしたら波に乗り遅れる!という焦りも感じながら全開パドル。そしたら、今までのボードとシェイプが違うからだろうか?ボードが圧倒的なテイクオフ能力を持ち、スーッと走り出した。
”このサーフボード凄い”
ボードのシェイプが良いのか、素材だかはその時点では分からなかったが、とにかくFF-Jは走り出しが最高で、そしてボトムターンの伸びの良さが印象的だった。
”この素材・ボード今まで乗ったこと無い感覚だ・・・”
”サーフボードに乗っていて自分が上手くなったような錯覚すらある”
だけど、今日のこのコンデションだけでは無いのか?ということも考えて、その後にも何度のこのXTRサーフボードを試してた。
”ビーチブレイクのサイドオンショアの小波”
”クリーンな頭半サイズの波”
”オンショアの肩サイズ”
”ショアーブレイクの早めのビーチブレイク”
自分の友人にも乗ってもらった。そしたら、その友人も新しいボードはXTRサーフボードの虜になってしまった。彼はもうXTRサーフボードしか乗らない。XTRサーフボードの乗り味は、俺が感じているのは以下のようにまとめられる。
- ノーマル仕上げ(4OZデッキ×2層・4OZボトム×1層)のPUに無い、反応の良さ、そしてPUより圧倒的に長い寿命。
- オール4OZ一層巻きのPU(ポリ)と同じような反応の良さに加え、同比較で平均3〜5倍以上の耐久
- EPSの乗っていてつまらないフワフワ感とまるで対照のギュルギュルとスピードが出るそのドライブ感。
- 水を吸わないフォームの素晴らしさ。
- モールドの硬いフレックスと比較して、より自然なサーフボードのフレックス。
どれを取っても、総合的に見て私にはどの素材よりもバランスが取れていて、そして買い手・乗り手にとって今までに無い魅力を持っていると感じた。その宝物を発見した時のような感覚と言えば、忘れることは出来ない。
”このボード素材・シェイプ素晴らしい。まさにJavierマジック。”
と心の底から思った。
その後重ねて、カリフォルニアや日本でXTRの素材・EPS素材・PU素材を比較したが、トータルではこのXTRサーフボード素材にかなうものは私にとってなかった。XTR素材と同じように性能の高さが感じられるのは、XTRの他だと、プロが使うPU素材のオール4OZの1層巻きのみだった。
PU(ポリ)の一層巻きだけは、性能はXTR同様に高いと俺は思う。その仕上げだけは、XTR同様に性能が軽く、そして反応が高く感じられて、乗っていて納得の行く素材だったのだ。
だけどボードが3ヶ月もすると、新品の時の乗り心地はどこへやらだ。まるで素材全体が、伸びたカップヌードルの麺のように、しなりが無くなり、そして全体はボコボコ。それは(PUの1層巻き)、ボードが無料で供給されるプロと、一部の例外の恵まれたサーファーが乗るための素材のように感じる。
XTRサーフボード素材は、PU一層巻きのボードと同じようなパフォーマンス性能。そして耐久性はなんとそれと比較すれば5倍にも感じられる、多くのサーファーにとって本当に価値のある素材。そんな感じをいつも受けながら、XTRサーフボードの素晴らしさを感じている。しかも、一部の限られた場所・ブランドしか手に入らないのに、プロ達も結果を残している新素材だ。
俺の手元には、5年前のあの記念すべきXTRサーフボード第1号のFF-Jがまだあり、そして常にサーフセッションに持っていくマジックボードとなっている。足を常に置いているので、フットマークはあるが、ボトムの傷はまだ1つだけ。その他は全くの凹み無し。驚きの事実だ。
黄ばみだって、ホワイトケースに入れて、メンテナンスをしてきた甲斐もあり、5年ものとしては考えられないほどの白さ。
そう、僕がカリフォルニアで探した本当に価値ある素材・・・それがXTRサーフボード素材。
日本の皆様に、その高性能・トータルバリューを是非試して欲しい。そんな思いを持ってご紹介しています。
XTRサーフボードジャパン代表
YUKI
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