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カリフォルニアのサーフカルチャーそのA

 

カリフォルニアサーフ・サーフボードカルチャー

XTR/Hydro Flexサーフボードジャパン代表の、カリフォルニアサーフカルチャー&あくなきサーフボード・素材への追求、そしてカリフォルニアカルチャーへの憧れ・・・そんな思いとともに、エンドレスに続くこのシリーズ。今回はそのUです。

 

●カリフォルニアドリーリーミングU●

2010年の6月も終わりに近づいた頃、XTRサーフボードジャパンの代表の私Iは、カリフォルニアに出張することとなった。

 

今回の出張の目的は・・

 

日本向けのボードの細かい調整点の打ち合わせ
来年の新しいモデルのテスト・調整・チームライダー達のフィードバック
新商品の開発
世界最大のサーフマーケットの市場動向
カリフォルニアのカルチャーを肌で感じる

 

ということだった。本当は7月に行きたかったのだが、ビジネスパートナーの都合により6月の後半にずれ込んだ。この時期はアメリカの学校がもう夏休みになっているところが多く、賑やかになっていることが予想された。

 

出発当日の23日。千葉地方は朝から雨がザーザーと降っていて、しかも気温が高くじめじめしている気候だった。逆にこんな気候が、カリフォルニアのカラッとしたさわやかな気候を、心から楽しみにさせてくれているのは、日本人の僕にとっては皮肉なことなのだろうか?

 

そんなことを考えながら、成田空港でシンガポールエアラインにチェックインした。

 

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飛行機に乗る前に、ほんの一瞬だが空が晴れて太陽がその顔をのぞかせた。とても綺麗な風景で、ちょっぴり感動してしまった自分がいた。

 

"なんだかいいことが起こりそうな気がする・・・"

 

そうも思ったのだった。

 

飛行機に乗ると、前日から忙しかったことと、最近の睡眠不足から

 

"すぐに寝てしまうかな?"

 

と思っていた。だが、機内の番組が面白くて、結局一睡もしないでロスアンゼルスに到着した。

 

LAにたどり着くと、入国審査がとても混雑していた。通関などを合わせると1時間30分くらいかかっただろうか?いつもながらこの入国審査は体力がいる。アメリカのセキュリティー体制の高さをうかがわせるのであった。

 

2002年のSeptember 11th以来、アメリカの入国はかなり厳しくなった。違法滞在などすれば、何年もアメリカに入れない。何回も出入国を繰り返ししている人も、正当な理由があっても疑いがあれば入国審査官が容赦無く質問を浴びせ、必要ならば入国は認められない。

 

私は一度も違法行為や滞在をしていないので、きちんと説明さえすればいつも入国はスムーズだ。今回も同様にそつなく入国をこなす。

 

LAXの外に出ると、カリフォルニアらしい乾いた空気、最高の天気が僕を待ち受けていた。これこそカリフォルニア・・・という感動に浸りながらも、これからすぐにエポキシプロに向かって打ち合わせがあるので、気分は旅行とは全く違うものだった。いつも使っているレンタカー屋でミニバンを借り、ハイウエイ405を南へと下る。以前住んでいた、San Deigo郡のOceanside(オーシャンサイド)へと車を走らせる。Oceansideに着くと、すぐにJavierが待っているEpoxyプロへ向かう。Epoxyプロへ着くと、Javierは忙しそうに電話でビジネスを話をしていた。

 

電話が終わると、Javierと握手。いつもながら大きな手だ。この手があのXTRサーフボードを生み出している。ファクトリー内を見ると、JHPやMarty、SBのボード以外にも、ビックメーカーであるAlmerrickや、LOSTサーフボードのXTRが所狭しと置いてある。

 

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日本から持ってきた、僕の調子の良いサーフボードを説明すると、すぐにボードの測定をJavierが始めた。測定をして、そしてすべてスキャンをして、カリフォルニアのチームライダーにも乗せるそうだ。そして、Javierは新しいテストボードモデルも僕に見せてくれた。常にボードを進化させるJavierに期待が持てるのだった。ファクトリーの中を回ると、いつもの顔であるグラッサーのPatoや、品質管理のEdwardらがいた。自分がカリフォルニアに住んでいた当時に、いつもエポキシプロに遊びに来ていたことを思い出す。皆、笑顔が絶えないとても良い奴らなのだ。

 

カリフォルニアサーフ・サーフボードカルチャー

 

Javierは今年WSA(West Coast Surfing Assosiation)の総合チャンピオンだったので、選抜選手としてUS代表を決める今年の全米選手権に出場していた。ただ、先日行われた試合では思うような結果を残せず、とても悔しそうだった。

 

家族・仕事・サーフィンのバランスをとるのは、いつの時代でも難しいとも話していたが、"来年こそ!"とまた燃えていたのがなんとも頼もしい。

 

2時間ほどの打ち合わせを終えて、本日宿泊するホテルへチェックイン。明日は、XTRサーフボードの地域のチームライダー達がJavierのホームビーチへ集まって、朝のセッションをするらしい。僕もそこに呼ばれているので、朝からサーフィンを一緒にする予定だ。

 

●Day2●

朝起きると、時差ぼけのせいか、朝の2時に起きてしまった。時差ぼけだとどうせ2度寝は出来ないので、結局起きた。そして、ドーナツとエナジードリンクを朝ご飯として、メールを打つことにした。

 

そして日本とカリフォルニアの違いなどを、日本にいる友人とスカイプで話す。

 

不思議なのだが、カリフォルニアに居ると、日本に居る時と性格が少し変わるような気がする。英語モードなのだろうか、それとも浮かれているのだろうか?理由は分からないが、違った国の香り・気候・風土・文化・人・食べ物に触れると、自分がすべてリセットされたような感じになるのだろう。ある著名な文学者も同じようなことを言っていたのを覚えている。

 

そんなことはどうでも良いとして、今日はJavierや地域ライダーのDavidなどと、サーフィンを朝にやる予定だったので、朝に彼らに電話をして、待ち合わせ場所を決める。待ち合わせの前に、近くのジャンクフードストアーにて朝食2回目を買う。今朝はブレックファーストブリトーとした。

 

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こちらの食べ物事情なのだが、実は日本のほうが食べ物の質は良い。日本の食事は安いし、美味しいものがたくさん食べられる。だが、アメリカの食べ物でも意外と平気で、逆にシンプルで良いかもしれないと思うのは、僕が何年もアメリカに住んでいたからなのだろうか?

 

ブリトーにサルサバーでたっぷりとサルサを入れて、気持ち健康食品にした僕は、運転しながらブリトーを食べる。飲み物は、23以上の味が入っているというドクターペッパー。アメリカナイズされたブリトーなんだけど、はっきりいってうまい。

 

待ち合わせの場所に着くと、Javierが手を振っている。

 

最初チェックした場所より、少し波がまとまっていると思われる場所があるぜ!

 

とJavierが言うので、そちらの場所をチェックすることになった。

 

近くのその場所をチェックすると、チームライダーのCokeが待っていた。190cmほどの大きな体で、体重は200パウンド。彼は、一度サーフィンを見たことあるが、グットサーファーだ。グットルッキングガイでもある。昨日は、なんでもSan Diegoのお金持ちの女の子の家に泊まったんだと言っていた。

 

その女の子は何個もあるマンションのオーナーの娘で、信じられないくらい金持ちだという。アメリカは、日本とは金持ちのスケールが違う。持つ者と持たざる者の差が、これほど激しい社会は世界にも無いだろう。日本のソニーのストリンガー社長が年間8億もらっているというが、アメリカの会社のトップはこの額の比では無い。40億円とか年間にもらえるCEOもいるのだ。

 

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能力ある者には(実際の能力だけでなく、学歴・コネや歴史も含めて)惜しげも無く、お金が降り注ぎ、そうでないものには冷酷な国。光と影・・・そんな国なのだ。ただ、失敗した者でも実力があれば、再起はいくらでも出来る。すべて実力主義。この国の成り立ちはまだ浅いが、そんなフロンテイア精神こそ国の繁栄を支えているのだろうか?

 

CokeとJavierとGrand Viewをチェックすると、波は小さいながらもちょっと出来そうだ。そんなことをしているうちに、もう一人のライダーであるDavidがやってきた。彼も昨日Partyをしたという。CokeもDavidも眠そうだ。僕は、時差ぼけで眠かった。

 

カリフォルニアサーフ・サーフボードカルチャー

 

ここでサーフィンをしようと言うことになったので、着替えて海へと降りる。雰囲気は最高。ビーチへは、階段でアクセスをする。シャワーもついている。ビーチに下りて、僕はまずはビデオ係になることにした。3人が海に入っている間、あまり慣れない手つきでビデオを撮影したが、20分もしない内に海に入りたくなって僕も海に入った。ボードは新しいモデルのHawk Eye。このボードは、日本で使った時、マジックボードだったので、カリフォルニアに持ってきて、調べてもらおうと思っていたボードだ。

 

ボードは、今日もその性能を如何なく発揮してくれた。サーフィンをしている間に、朝は曇っていた空がすっきりと晴れた。心地良い風、澄んだ青い水と空、ビーチで楽しむ人達。

 

サーフィンを終えてビーチで、カリフォルニアに居る自分を思いっきり幸せに感じてみる。はっきり言って、カリフォルニアに住んでいるサーファーは、信じられないくらい幸せだと思う。日本には、日本の良いところがある。だけど、カリフォルニアには日本には全く無い、また違ったそのサーフカルチャーがあるのだ。多分、これは気候やそのサーフポイントと都市の近さ、砂の色・地形・植物なども大きく影響しているので、真似しようにも、真似は不可能だと思った。

 

僕はJavierに

 

”俺はここに来れて、信じられないくらいラッキーだー”

 

と言った。そしたら、俺の肩を叩いて

 

”よかったなー”

 

と言ってくれた。

 

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ビーチには、子供サーファー・ガールズサーファーも多くいて、日本の風景とはまた全く違う。日本は子供のサーファーが少ないような気がする。カリフォルニアだったら、どこのビーチでも小さな子供がサーフボードを抱えて、海と遊んでいるのに・・・サーファーの平均年齢は明らかに日本のほうが高い。

 

これはとても大きな問題で、サーフィン業界で働く者として、若い世代がサーフィンをしないと、"このサーフィンという素晴らしいスポーツはどうなってしまうのだろう?"と危惧もしてしまうのだ。ビジネスの点を考えてしまうのはサーフィンを仕事にしている者として当たり前なのだが、一サーファーとしても心配をしてしまう。

 

僕がやれることは、"自分の伴侶との間の子供にサーフィンをやらせることか?"とも考えたが、そんなことを言ったら、反対されてしまうかもしれないだろう。まず、サーフィン・サーファーに対するイメージを、社会の中で高めることが大切なのか?答えは様々あるような気がする。

 

セッションが終わると、Javierがドーナツを食べに行こうというので、近くのドーナッツショップへとドライブをする。ドーナッツとコーヒーを頼んだ。外でその美味しさを、カリフォルニアのサンサンと照り注ぐ太陽の下でほうばる。これも、旨い。Javierは

 

”ドーナッツって健康に悪いけど、美味しいよな。俺が何故ドーナッツを食べるかは、不健康だけど自分をハッピーにしてくれるからだ。たまには、そんな贅沢もしてもいい。”

 

 

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あまり、自分を節制しすぎると、かえって精神的に良くないということなのだろう。確かに納得。

 

ドーナッツを食べた後、午後の打ち合わせの予定の時間を決めて、そしてその後にお互い自分の仕事をまずこなす。僕は、カリフォルニアのサーフショップなど回って、最新のトレンドを調べることにした。カリフォルニアの現在のサーフボードの動向は、さまざまなサーフボードが溢れていて、"まさに自由!"の時代というところ。ロング・ショート・ファン・SUP、海を楽しむためなら、手段はなんでもいい。もちろん、それぞれのボードタイプ同士でトラブルはあるというが、海が好きな気持ちは変わらないのだろう。

 

こちらの景気はというとだが、皆景気が悪いなりに、それなりに明るく、将来の心配もそれほどないようだ。国の規模も大きく、将来の成長性もある程度見込める国の贅沢や素晴らしさ・・・そんなふうにも思う。

 

サーフショップをぷらっと見て回った後に、Javierのファクトリーへ。今日は、今もらっているお客様のオーダーを確認をした。そしてサーフボードのシェイプを見せてもらい、そして今後のビジネスの展望などを話し合う。Javierは、話していていつも先を見るビジネスを打ち出してきて、いつもながらその情熱には感服する。

 

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今新しく取り入れているは、カーボンをセンターに、サイドにストリンガーを平行に配置した構造。Kellyが使っていたのは記憶に新しいが、これをXTRでもやる予定だ。フレックスが抜群なのだという。

 

その後に、新モデルの解説を受けシェイプルームでのDiscussion。

 

カリフォルニアサーフ・サーフボードカルチャーJavierのファクトリーを後にすると、次はSteve Boysenのファクトリーへと行く。新しく移動させたファクトリーでは、あのTommyが出迎えてくれた。新しいファクトリーに移動させるのは、とても大変だったと言う。 奥でシェイプをする音がシャカシャカとしている。SBだろう。

 

 

SB Japanのトシ君とも話をして、また自分がオーダーしていたニューモデルのSkilletを受け取る。いつもながら、その仕上げとシェイプの素晴らしさには感動する。

 

奥に行くと、SBがあのゴットハンドでシェイプをしていた。彼はシェイプの天才だ。全米でも、彼のシェイプは素晴らしいと有名なのだ。マネージャーのTommyと話すと、近くにあのSea Bass(Sebastian Zietz)のボードが重ねてあった。彼は、これからトランスワールドサーフの取材でインドネシアにTripに行くのだという。ボードを触ったけど、軽くて、そしてマジックボードのフィーリングがする。素晴らしいサーフボードの出来栄えだ。もう、持っただけで高い性能があると分かる。

 

カリフォルニアサーフ・サーフボードカルチャーその後に、くだらないことも含めていろいろ話をしてファクトリーをぶらぶらとする。

 

トシ君とは、日本のサーフィンやカリフォルニアのサーフィンについても意見を交換した。はっきり言って、日本へのボードはこのトシ君がいるおかげで質が高く保たれている。他のメーカーと比べて欲しい、SBのボードは質感がとても高いことに気が付くだろう。

SBのファクトリーの後は、ホテルへと行き、疲れた体をアメリカ独特の香りのBody Soapで贅沢に洗う。この香りは、多分日本ではあまり売れない。だけど、なぜだか魅力的に思えるのは、アメリカかぶれだからだろうか?

 

いや、人間たまには変わったものを使いたいのだと思う。そんなことを考えながら、夜は更けていった。

 

●Day3●

3日目は、時差ぼけのせいか、朝の3時に起きてしまい、日本からの問い合わせなどのメールを打つことにした。その後、オーダーなどの管理ファイルを調整していたらなぜだかまた眠くなった。2〜3時間の仮眠を取ることにした。明らかに時差ぼけだ。

 

起きると、なんともう昼の12時になっていた。あああーーー。やってしまった。午前中にミーティングなどはなかったから、まだ良かったにせよ、それでも半日を無駄にしてしまった。時差ボケは体内時計が狂うことによって発生するので、調整には時間がかかる。アメリカと日本の往復のような、西東のトリップはいつもこの時差ボケに悩まさせることになる。同じ距離でも、南北に移動するのは気候が寒いか暑いか(つまり季節が逆転するだけ)なので、服装で調整できる分身体的な負担もあまりない。だが、体内時計を変えるのは服を着る・脱ぐのように簡単なことではないので、いつも苦労させられる。

 

時差ボケを早く治す処方箋としては

 

・日中は活動して昼寝を避ける

・どうしても眠たい場合は、20分くらいの仮眠とする

・日中に軽い運動をする

 

などだろうか?

 

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無駄にしてしまった時間を後悔していても、なにも始まらないので、とりあえず自分が出来ることをやることにした。まずは、また何名かの日本からのお客様のメールを返し、そしてエポキシプロファクトリーへと打ち合わせに行く。

 

打ち合わせに行き、Javierと話す。時差ぼけの件を話すと、睡眠導入薬を飲んでみたりしても良いと言っていた。Jvierは、サーフィンと仕事で世界中をトラベルするのでどうやれば時差ぼけを少なくするが分かっている。

 

ただし、僕はどうも薬は苦手なので飲まないでいた。ただしこのひどい時差ぼけひどすぎるので、次回は少し考えても良さそうだ。

 

今日の打ち合わせは、新しいボードモデルと、今までのボードモデルを改良してより良い性能を出すというトピックだった。特に、フィンの位置が、サーフボードの性能に大きな影響を与えるので、そのトピックについても数多く話した。また、全体のアウトライン・コンケーブ・ロッカーなどのバランスについて、いろいろ教えてもらった。

 

カリフォルニアサーフ・サーフボードカルチャーXTRサーフボードファクトリーでは、PatoがCarbon3Dのグラッシングをしていた。そして、その他エアブラシがかかったXTRも何本か見た。XTRはエアブラシ入れられるの?という問いだが、ほとんどのタイプのブラシは可能だ。しかもXTR7シリーズになって、さらに熱に強くなったので、ブラシも真っ黒を全面にとかだとまずいけど、そうでなければほとんど入れられる。

 

XTRファクトリーの後に、またSBファクトリーへと行き、そして弊社がオーダーしているボードを確認する。皆素晴らしい出来栄えシェイプ。お客様は期待していてほしい。SBはいつもどおりで、元気そうにシェイプしていた。

 

SBサーフボードのシェイパーの、Steve Boysen(スティーブ・ボイセン)は、もともとカリフォルニアのSan Deigoのパシフィックビーチでシェイプを始めた。彼の類稀なシェイプセンスで、その後にブラッド・ガーラック、クリスチャンフレッチャーなどが次々にボードをオーダー。カリフォルニアはオーシャンサイドに、最新鋭のファクトリーを構えてからも、世界チャンプのA.I.や、その弟のBruce。シェ-ンべシェンや、今はCJホブグットなどもオーダーをする屈指のシェイパーだ。

 

いつもジョークをしているSteveを褒めると、調子に乗るので(笑)彼にはあまり言わないようにしているが、シェイプはとても綺麗。綺麗なシェイプは、まるで流れるような動きが出せる。それでいて、とても乗りやすい・・・彼こそ"リアルクラフトマン"なのだ。

 

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SBとも来期のボードの打ち合わせ、そして今のカリフォルニアのトレンドと日本のトレンドなどの意見を交換し、ビールのセッション。思いっきり働いた後は、思いっきり楽しむというカリフォルニアスタイルが羨ましい。

 

その後、SBファクトリーのToshi君が、Oceanside Pierへサーフィンへ行くというので、僕も夕方セッションをすることになった。ハイタイドで、波はベストとは言えないが、それでも海に入ると気持ち良い。すっきりとして、ホテルへ帰って、今日のまとめをし、そして栄養の元のバナナを食べて寝てしまった。

 

●Day4●

今日は、アメリカ時間の土曜日。アメリカ国民が皆楽しみしている日だ。

 

前日、SBファクトリーのTosih君とその仲間達が、土曜はTrestlesへ行くと言っていて、僕もとても行きたかったのだが、土曜日もいろいろやることがあったので、行かないと決心していた。Toshi君には、SBサーフボードの新作、Skillitを取りにファクトリーへ行く予定で、朝の7時に電話するはずだったが、寝過ごしてしまった。本当にすまない気持ちでいっぱいだった。

 

ちなみにToshi君の仲間は、アメリカのすし屋の経営者だったり、アメリカの企業の営業だったり、日本人だけどアメリカで活躍している人達だ。話を聞いているだけで興味が引かれる。

 

Javierに電話すると、海は西風がビューで良くないらしい。仕方無いので、まずはファクトリーへ行ってみる。 驚くことに、Epoxy Proは土曜日でも営業している。カスタムエポキシグラッシングでは、アメリカ屈指で、あのLOSTやCIサーフボード(アルメリック)などが依頼をしている。

 

ファクトリーへ行くと、土曜だというのにEdwardoと、Amarillo、そしてJoeが働いていた。Joeは生粋のアメリカ人だが、Edwardo(メキシコ出身)とAmarillo(ベネズエラ出身)は、アメリカという土地に夢を求めてきた移民だ。どちらも、毎日の生活を楽しみながら働いている。Joeはもう高校生の息子、そしてEdwardoもAmarilloも子持ちだ。

 

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ちなみに、Amarilloはプロサーファーで、日本へもWQSで来たことがあるそうだ。10年以上前だったらしいが、宮崎の波は良かったと話していた。

 

彼らの邪魔をしないように、日本へ送るサーフボードのパッキングを自らする。今回のトリップで、何本かはお客様にすぐに届けないとならないボードもあるので、そのボードを検品し厳重に梱包した。その後に、ファクトリーをぷらぷらと周り、世界のトップシェイパーのボードも見ながら、僕なりに世界のトレンドを考えてみた。

 

ファクトリーを後にすると、サーフショップをちらっと見てみる。こちらのサーフショップは在庫がとても豊富だ。豊富といっても、その桁が違う。1つのショップに700本も在庫があるショップがあるのだ。ひょえーと驚いてしまう。XTRサーフボードだって、多くても100本くらいしか在庫抱えてないの に、その桁違いの量に喜びすら覚える。

 

自分もいつかは、そんなサーフショップしてみたいなあ・・・と考えながら夢を膨らませる。1000里の道のりも、まずは最初の1歩からというから、まずは 自分のショップで受けているアクセサリーやサーフボードのオーダーを、一つ一つ確実にしていくのが良いとも考えた。目の前の仕事に、全神経を集中してやる、そうだそうなんだ!

 

なんて、考えながら、サーフショップの店員さんと話をしながら、今年のトレンドを聞いてみる。ずばり、今年のトレンドは短め・幅広め、そして先が尖ったパフォーマンスボードだ。いわゆる、DaneのDumpstar Diverに代表されるショートボードが人気なのだという。

 

その他変わったところだと、San Diego地域を中心にオールドスタイルフィッシュボードの変形版も熱い。

 

XTRサーフでも、素材はXTRメインだがこういったカリフォルニアのスタイルあるボードもこれからドンドン取り入れて行こうと思った。

 

カリフォルニアの土曜日は、とても賑やかだ。ビーチでは、日焼けを楽しむ人、子供連れ、カップル、土の中をなにやら探している人、老夫婦。休日こそ、人間 の英気を養い、そして次の週に向けて仕事とは離れた自分を見つめなおすのに大切な日なのだ。皆、自分のペースで楽しんでいる。

 

僕は、ホテルに戻り少しメールを片付け、そしてJavierに電話をする。風が収まる午後6時以降が狙い目だ。

 

今アメリカでは日がとても長い。というのは、Day Light Saving Timeというシステムがあって、できるだけ太陽の光を有効に使おうということを行っている。日本でも、議論されていたが、まだ実現しないようだ。

 

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夕方あるサーフブレイクに行くと、風が入っていたが波は乗れる。サイズも十分ありそうだ。上手いサーファーも多く、エアー360やアリウープをしているサーファーもいた。ステッカーは一切貼っていなかったから、一般サーファーなのだろう。驚く。早速New BoardをのThe Hump(後に改名:Pantera パンテラ)を持って、サーフィンをする。人も多かったが、それでも日本の混雑場所よりは少な目。自分のペースで楽しめた。

 

その後、ホテルへ帰り、テリヤキハンバーガーの夕食。そしたら、すぐに寝てしまった。"ハンバーガー??そんなものが、夕食??"なんて思うかもしれないが、僕はジャンクフードが大好きなので全然気にしなかった。

 

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